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バーンロムサイ図書館リニューアルオープン!

バーンロムサイの図書館は、2007年に寄付により建設されました。二階建ての建物は「図書館」と呼んでいますが、多目的に使われています。1階に2部屋、2階に2部屋あり、1階は会議室と音楽室として、2階は右をタイ語図書室、左を日本語図書室として使っていました。

1999年に開園したバーンロムサイですが、開園当初は、HIV/AIDSに対する正しい知識を持っている人が少なく、村の中で差別と偏見に苦しみました。バーンロムサイの敷地内に入る村の人はおらず、来る人と言えば、郵便配達人やガスボンベの業者の人など仕事で入らなければならない人たちだけだったそうです。

しかし、そんな当時のことが嘘のように、今では毎日数十人の村の子どもたちがバーンロムサイの図書館に通っています。

バーンロムサイは、ホームの子どもたちと村の子どもたちが一緒に参加できる活動(公共プロジェクト)を行っており、図書館もその公共プロジェクトの一つです。公共プロジェクトは他に青少年サッカー、女子バレーボール、コミュニティスポーツ大会、レスキュー訓練、環境保護活動などがありますが、それらは土日だけ、年に1回や数回のものなので、村の子どもたちにとっては、図書館が一番身近な活動だと思います。

この図書館に通うようになって、他の活動にも参加するようになる村の子も多いので、図書館は村の子どもたちとバーンロムサイをつなぐ、最初の入り口とも言えます。

図書館は会員制で、会員登録をした子どもは平日の午後4時~6時、自由に利用することができます。図書・DVDの貸し出しの他、パソコン・インターネットも利用できます。図書館ができたばかりの頃は特に村の子どもたちにとって、それはそれは魅力的な場所だっただろうと思います。

今は学校の宿題で、インターネットで調べものをし、まとめて、印刷、製本して提出というような宿題もあります。タイには、印刷屋さんというのがあり、そこで印刷、製本などできるのですが、一冊作るのに100バーツほどかかるそうです。最低賃金308バーツ/日ということを考えると、100バーツというのは、相当な金額です。バーンロムサイの図書館では、宿題をするためのプリンター、紙、ファイルなども子どもたちに無料で提供しており、放課後宿題をしにくる子も多いです。

今では、放課後バーンロムサイに寄ってから家に帰るのが日課になっている子もいて、保護者からも「バーンロムサイに行っていれば安心」と言ってもらえるまでになりました。

このように、村の子どもたちの生活の一部となっているこの図書館の活動ですが、図書館に来る子どもが増えたことで少し手狭に感じるようになりました。宿題をしようと図書館に来ても、既にコンピューターが満席であきらめて帰ってしまう子もいるほどに。また、町の印刷屋に行くために大きい道路を渡っている時に車にはねられ骨折した子どもも。。。

図書館見取り図

入口から右に向かって見たところ

図書館プロジェクト担当ベンさんのかねてからの夢は、図書館2階の壁を取り払って、一つの大きな図書室を作ることでした。それはずっと考えていたことのようですが、村の子どもの事故のことがあってから、大変胸を痛め、壁取り壊しへの熱意はさらに増していったのです。


そんな時、タイのクルンシーアユタヤ銀行から孤児院を支援したいとの連絡があり、ベンさんがこの壁取り壊しの費用を支援してもらえないかと交渉を始めたのでした。

時を同じくして、日本人支援者の方がバーンロムサイ二度目の訪問。そこでも、ベンさんが熱く図書館の現状と構想をプレゼンしました。

壁を取り払って、一つの大きな図書室にすること。パソコンを5台増やして、子どもたちがいつ来ても使えるようにすること。。。

その熱い想いが伝わり、、、

クルンシー銀行、日本人支援者の太田さん、Yusen Logisticsさんにもお願いをして、壁の取り壊し費用、パソコン5台の新規購入費用、パソコン設置のための電気系統工事の費用を支援していただけることになりました。

そうなったら、話ははやい!全てのタイミングがかちっとはまり、あれよあれよという間に工事が始まりました。9月7日のことです。

左の日本語図書室の本は全部出しました。
一時別の場所に保管して、新たな行先は
これから考えなければなりません。
大量の本を運び出すのに、上記の日本人支援者の
太田さんと一緒に遊びに来ていた(!)そのご友人も手伝ってくださいました。

右の部屋に埃が飛び散らないように
ビニールシートをかけます。

ついに工事が始まりました。

壁を全て取ってしまうと強度面が心配なので、
中をくりぬくような形です。

業者の人が3人で来て作業してくれました。

1週間ほどで完了

横の壁を補修してペンキを塗り直します。
あとひといき!

床のタイルは補修済

中はもうつながっています。

図書館に通う村の子どもたちも掃除のお手伝い。

さっぱりときれいになりました。

1週間前まで日本語図書室だったのがうそのよう。

工事までもはやかったですが、工事が終われば後はちびっこお掃除隊を投入!ここは何でも人海戦術です。

廊下で本を拭く女の子たち

こちらはベン教官直々のご指導のもと本の整理

こちらはペット兄さんに本を渡してもらって、
本を運ぶちびっこたち。

すぐに気が散るちびっこ軍団を引っ張って手際よく本を乗せていくペット。さすが!

メー、速い速い!

こちらはドーム。雪崩が起きる瞬間。

整理するのは丁寧な女の子たちがいい。

最後にはドアの開閉係に指名されたドーム

みんなの想いがつまった新しい図書室が完成しました。

リニューアルオープンした図書室で
本を読む村の子どもたち

インターネットのテスト中

11月には協力してくださったクルンシー銀行の皆さんをお招きしてのオープニングセレモニーも行いました。

ちびっこたちもおめかしして勢ぞろい

集まってくださった北タイ支店の皆さんと

12月2日にはYusen Logisticsの皆さんも
バーンロムサイを訪問してくださいました。

そして、日本人支援者の太田様。

孤児院自体はもちろんのこと、公共プロジェクトなども、始めるまでの準備も大変ですが、継続するのはさらに大変なことです。バーンロムサイで行っている公共プロジェクトは、バーンロムサイの子どもと村の子どもたちをつなぎ、村に受け入れられるきっかけとなった大切なプロジェクトばかりです。各プロジェクトは長い歴史のあるもの、新しいものいろいろですが、これだけのプロジェクトを続けてこられたのは、今回のように活動の趣旨を理解し、支援してくださる多くの方がいらっしゃるからだということ、これまでの歴史の中で、どれだけ多くの方が手を差し伸べてくださって、ここまで来たのだろうということを思わずにはいられません。

そんな素晴らしいご縁に恵まれているバーンロムサイですが、タイでも人件費、物価が上がり、参加する子どもの数も増えている中で、最近はこれらの活動を続けるための資金面で頭を悩ませることも多くなりました。

各プロジェクトでは、継続して活動を行うためのスポンサー様を随時募集中です。ご興味のある方は、以下のメールアドレスまでご連絡くださいませ。よろしくお願いいたします。
info@banromsai.jp
~おまけ1~

いつも子どもたちのことを一番に考えているベンさん

山下曜子 | 2017/12/05(火)

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