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写真日記


蝉と夏

このところ毎日毎日暑い日が続いています。日中は40度近くまで気温が上がり、犬も猫も昼間はつらそうです。日陰で顔をしかめながら寝ています。人間もつらいです。でもまだ夏は始まったばかり。私は初めてのチェンマイの夏で、どこまで暑くなるのか見当もつきませんが、どうやらもっともっと暑い日がやって来るようです。

オフィスにも家にもクーラーはありませんが、不思議と耐えられるのは、結構寒暖の差があるからかもしれません。朝起きると20度以下のこともあり、半袖だと少し肌寒いかなという感じ。出勤して窓を開けると、涼しい風が吹いてとてもさわやか。静寂の中に鳥の声が聞こえてきて、この時間がずっと続けば良いのにと思います。
11時を過ぎたあたりから暑さがジリジリしてきます。そして蝉が激しく鳴きはじめます。俳句に出てきそうな蝉しぐれではありません。一匹当たりの音が大きいのか、蝉の数が多いのか、かなりボリュームが大きいです。どういうメカニズムなのか分かりませんが、誰か合図をしているかのように一斉にはじまります。日本の蝉とは種類が違うようで、鳴き声も違います。何と表現したら良いのか「ジジジジジジ」や「チチチチチチ」、「ツクツクツクツク」など時間によって鳴き声が違い、今日は11時半から「ジジジジジジ」のスタートでした。
この夏はじめて蝉の鳴き声を聞いた時、「ジジジジジジ」の重低音が聞こえ、大工さんの工事が始まったのかと思いました。風流じゃなくてすいません。。。午後も色々な種類の蝉が交互に鳴き、暑さもピーク、動物も人もぐったりしてきます。夕方になるといつの間にか蝉の声は聞こえなくなります。暑さと鳴き声は比例しているのかもしれません。

うるさいと感じることもあるけれど、何年もかけて地上に出てきた蝉は、1週間くらいで一生を終えてしまうのかと思うと、せめて力一杯鳴いてほしいと思います。鳴く前に食べられてしまう仲間の分まで。

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菅野 裕子|2010/03/13 (土)

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