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写真日記


母犬

090810.jpg日曜日の午後3時頃、洗濯ものをしていると斜前に住んでいるおばさんがふらっとやってきて、"うちの犬、今朝から出産が始まったんだけど、朝10時ころ一匹だけ生まれて、それ以来全然生まれてこないのよ。今お医者さんが来るのをまってるんだけど、もしお腹を切ることになったらどうしよう。お金もないし...4000-5000Bもかかるのよ。"と。
心配になって見に行くと、お腹は左右に大きく膨らんで、もう子犬たちの形が浮き出ているほどだった。母犬は苦しそうに、息をぜーぜー言わせて静かに暗い箪笥の後ろで出産まちをしていた。
時折、ぐっと体が膨らんできて自然の波が来ているようだが赤ちゃんは一向に出てこなかった。
初めに生まれた一匹はお腹がすいてる様子でチーチーと側でないていた。
おばさんは心配になって近所の人に話したのか、お隣さんやそのお隣さん、農家のおじさんもわさわさとやってきた。思わず、"シーッ!"と言ってしまったが、タイ人のおばさんたちは、最初だけ"あっ。"と気づいただけで、また気にせず大きな声でしゃべりはじめ、"子犬をお母さんのもっと近くにおいてあげなさいよ。おっぱいがほしいのよ、暑いから扇風機持ってきなさいよ。"といろいろ急がしそうだった。母犬と目が合って、あまり人が多いのもなんだなあと思ってその場を失礼した。
しばらくたってから聞くと、先生がやってきて出産を手伝ってから、3匹生まれてきたそうだ。でもまだ数匹お腹にいるとのこと。またしばらくしてちょっとのぞくと、やっぱりおばさんたちと先生に囲まれて、母犬は青空の下で出産をしていた(というかさせられていた感じ・・)のがなんだかタイらしいなあと思った。

そして今朝、母犬が元気そうに歩いているのを見てちょっと安心した。結局何匹生まれたのかな。今度見に行こうと思う。
(写真:ハイビスカスの花)

馬場 容子|2009/08/10 (月)

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