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今日からホームステイへ

090418.jpg バーンロムサイの子どもたちは、ホームの大人数での共同生活以外、殆どが普通のタイの家での生活を知らない。この夏休み、サッカーのコーチ ダムさんの実家のある村に、子どもたちがホームステイすることになった。場所はチェンマイよりさらに北にあるチェンライ。今回村の10軒の家がHIV  POSITIVEの子どもたちであることも理解した上で2週間のホームステイプロジェクトに協力してくれることになった。

 下見の報告によると、お世話になるのは北タイの村のごくごく普通のタイの家庭。農業、養鶏、養家鴨、お菓子作り、花樹栽培と販売、保存食作りや精米を営むところ、運転手、日雇いの仕事、マッサージ、家政婦、ムエタイボクサーなどなど、その家が生計をたてるための職種は様々だ。

 参加する子どもたちは、小さい子ども8名と高校の補習で行けなくなったナットを除いた22名。年長と年中の子どもたちが2~3人で組み、まずは1週間1つの家に住んで仕事を手伝いながら生活をともにする。そして反省会1日を挟んでもう1週間、別の家にお世話になる。洗濯は毎日手洗い、外で水浴び、ガスのないところもある。普通のタイ人のそして小さな家族単位での生活、生きてゆくために働いてお金を稼ぐこと、その方法はとてもたくさんあること・・・、子どもたちがこれから自立し、外に出て暮らす時、タイの一般の家庭での生活体験は貴重だ。ホームステイ先の1つはお寺なので、僧侶のもと、様々な仕事を早朝から手伝う。お寺組はスー、シントー、ビー。「行きたくない・・」と言っていたミルクなどはミウと組んでお菓子作りの家に最初滞在することになり、「ちゃんと覚えて作ってあげるからね!」、「作ったお菓子を売るかもしれないから、おつりを間違えないようにしないと!」と予想外に前向き。家によっては小さな子どももいるのでその面倒もみる。グライの滞在する家はムエタイのボクサー(現役?)の家、右手首にお守りを一杯つけて、ちょっとビビっている。ゲンが一緒だが、彼はボクサーの家に泊まれることをかなり喜んでいた。

 今朝7時前、予想通りにまったく予定通りではないバタバタした朝を迎え、(時間はもちろんのころ、大型バス1台貸切のはずが小型マイクロバス2台になっていた)、各自朝夕の薬をまずは1週間分持ち、絶対薬を飲み忘れないように!と何度も念をおされ、期待と不安が半々の年長の子どもたち、いまだ遊びに行くと思ってはしゃいでいる年中の子どもたち22名は元気に出発していった。2週間居なくなるのは私たちとしてはちょっとさみしいけれど、バーンロムサイの大勢での生活とは違うホームステイで、汗をかいて働き、とまどい、驚き、楽しんで、たくさんのことを体験して来て欲しい。帰って来てからの報告が楽しみだ。

麻生 賀津子|2009/04/18 (土)

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