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裂き織のバッグ

090326.JPG バーンロムサイがものづくりを始めて約7年。長年溜まっていった在庫の糸や布を裂き、紐にして去年より裂き織を始めました。村に住む元ボランティアの夕子さんが織りを習い、そして製作したバッグはカラフルで手触りも良く一点一点デザインも違うため、とても暖か味のあるバッグになりました。そして先月、ヒーリングファミリー財団よりご協力を得て、裂き織の織り機が新たに2台縫製場にやってきました。まずは縫製場のゲーさんが試行錯誤しながら勉強し、そしてそれに続き3月から本格的に裁断担当だったキットさんが練習を開始しました。ゲーさんは練習で織った布が曲がっていることを指摘すると、その真面目で、几帳面な性格から、なぜ織りの線が曲がってしまうか夜中考えていたそうです。そして技がひらめいたといって、ものさしを使って微調整をし、まっすぐ織れるようになりました。一方キットさんは、考えるのが少々苦手なようで、まだゲーさんの手伝いなしには一人で織れません。今はゲーさんと二人三脚で織りを特訓中。

 余った布が紐になり、紐からまた布になる。この工程を縫製場で作り上げていくのは楽しいものですが手間もかかります。残布を裂き、紐にしていくことは、今ではボランティアや子どもたちのエクセサイズの時間です。片方の布を一人が持ち、一人が走って布を裂いていきます。その裂いた布紐にミシンをかけると、織布の表情にアクセントがでますが、このミシン掛けはかなりな単調作業で、担当した人はいつも"居眠りをしたくなる..."オーラが出ています。でもこのミシンの糸目がちょっとしたデザインになるのでこの手間も大切です。そこで、その作業を夏休みに入った子どもの代表、ゴイが手伝うことに。飽きっぽいゴイなのですぐにブーブー言い出すかと思いきや、一人で黙々とミシン掛けをしている姿を見て大感心。お昼ご飯の時に、退屈だった?と聞くと面白かったといっていたのでちょっと嬉しくなりました。こうして少しずつ子どもたちがものづくりに触れていき、その楽しみを感じてくれたらいいなと思います。みんなで作り上げている裂き織バッグ。在庫の布や糸を使っているため、そして手織りなので全く同じものはできませんが、こうした一つ一つの手間がかかった味を楽しんで頂ければ嬉しく思います。

馬場 容子|2009/03/26 (木)

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