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ドキドキバンコク珍道中

5月11日、長年バーンロムサイを支援してくださっている株式会社レント様の創立35周年記念パーティーにお招きいただき、美和さんと子どもたち、スタッフ(ベン、山下)でバンコクに行ってきました。

11日朝、ペット、最期の荷物チェック

社長、社員の皆様は、毎年ホームを訪ねて来てくださるのですが、私たちが出向くのは初めてのことです。

一緒に行った子どもたちは、ジンダー(高3)、ニサー(高2)、ペット(高1)、ネン(中2)。
ベンとペンは、このお話をいただいた時点では、この時期にホームを出てしまっているかどうか分からなかったので、最初からカウントせず、それ以下の年の順でいくと、ネンではなくアーパーイ(中3)が行くはずだったのですが、今回事情があり、アーパーイは行くことができませんでした。

アーパーイは、ミャンマー人避難民の子どもです。

タイ国民とタイに居住する人は、それぞれ13桁のID番号を持っています。
その番号は、一番左の数字を見ると、その人がタイ人なのかどうか(タイ人の中でもさらに細かく分けられる)が分かるようになっています。タイ国籍の人のカードは、バット・プラチャーチョン(国民身分証明書)と呼ばれる水色のカードで、一定の年齢になると発行されるものですが、タイ国籍でない人には、「タイ国民ではない人のカード」と呼ばれるピンク色のカードが発行されます(このピンクカードは自動的に発行されるものではなく、作るのにも様々な苦労があります)。

アーパーイは、タイ国内で生まれたことは証明されていますが、タイ国籍は持っていないので、避難民の子どもであることが分かるピンクカードを持っています。

アーパーイの持っている番号では、医療面でもタイ人とは待遇が違いますし、この先就職などでもいろいろな難しいことが出てくるはずです。ピンクカードを持つ人が制限される一つの要素に居住地があります。アーパーイが持っているカードはチェンマイで発行されているものですが、基本的には、それぞれ発行された場所に一生住まなければなりません。何か用事があって、他の県に行く場合には、役所に申請をして、許可をもらわなければなりません。今回、申請をしましたが許可が下りず、アーパーイは行けないことになりました。

ちなみに、チェンライ合宿には、アーパーイも含め全員で行っていますが(実は、メーもピンクカードで、アーパーイよりもさらに立場の弱い番号です)、これは国立孤児院の子どもをあずかっているバーンロムサイという政府に登録した財団が、プロジェクトを立ち上げて活動をしているということで、この中で連れて行くには問題がないそうです。

アーパーイには、ウェウ先生とベンさんから説明をして、今回バンコクに行けないことは本人も納得したようでしたが、自分の置かれている立場を彼女がどこまで理解するかと思うと、近くにいてアーパーイの顔を見るのはしのびなく、私は仕事をしながら声だけ聞いていました。

今バーンロムサイとしてしてあげられることは、彼女が勉強したいことを支援してあげること、この夏休みには縫製場でアルバイトをして活躍したので、そういうところで技術を身に付けるのを支援することぐらいです。
勉強やスポーツが飛びぬけてできるわけではなくとも、誠実で、素直で、笑顔が可愛く、一生懸命縫製場で仕事をしている姿を見ると、やるせない気持ちになりますが、、、タイの法律でどうしようもできないことなら、この先身分のせいで悲しい思いをしなくて済むような、身近なところで楽しく幸せに生きられるような道を進んでくれればいいのにと思ったりします。

アーパーイの話が長くなりましたが、今回のバンコクでは、4人の子どもたちは初めての経験ばかりで(子どもたちどころか私たちにとっても初めてのことばかりでした)、驚きながらも、たくさんの刺激を受けて、良い社会勉強になったと思います。

むかーし昔日本に行ったことのあるジンダー以外は初めての飛行機

機内で雑誌なんか読んでみたりして、、、

子どもも飛行機にドキドキしていましたが、なんといっても飛行機恐怖症のベンさん!ちょっと揺れただけでも大騒ぎでした。

無事スワンナプーム空港到着!!!

みんな初めての5つ星ホテル☆☆☆☆☆
ペプシの値段確認。
缶一本98バーツに驚き!

電話をかけてみる

部屋からの景色

パーティーまでまだ時間があったので、近くのデパート(エンポリアム)まで散歩に行くことにしました。

公園を通り抜けて。完全おのぼりさんの私たち。
そこで何をしたかというと、、、

公園にあった軽食スタンドで
マーマーを買って食べました!

今からパーティーで美味しいものが食べられるから、今は我慢しよう、、、というような考えはない!お腹が空いた、だから食べる。何が悪い!?
それにしても、バンコクに来てまでカップマーマーを食べるとは、、、緊張している時、これが一番落ち着く食べ物なのかも。

エンポリアムの入り口に、ゴールデンシャワーの造花のアーチがあったのですが、それにもみんな驚いていました。チェンマイだったら、そこらじゅうに本物の木がたくさんあるのに、バンコクでは造花を見てみんな喜ぶのかと。

エンポリアム内では、「わー!きれいー!」と館内の美しさに見とれっぱなしでした。
エンポリアムにある東京堂書店という本屋さんに、バーンロムサイの募金箱を置かせていただいています。せっかくの機会なので、その募金箱も見に行きました。

お店の方にもご挨拶して、これも良い社会見学になったと思います。

置いてあるものが何でも珍しい。
ベンさんが一番楽しんでた?

募金箱と二宮金次郎像と一緒に

そして、ホテルに戻り、身支度を整え、いざパーティー会場へ。

女の子たちは、さとみさんに見立ててもらった
バーンロムサイの服を着て。

700名もの方が参加されていました。

パーティーの初めに、バーンロムサイの紹介ビデオが流された後、私たち全員ステージに上がり、寄付金の贈呈式が行われました。大勢の方の前で子どもたちも緊張して固まっていましたが、こうやって自分たちのことを気にかけてくれている人たちがこんなのたくさんいるという事実を目の前にして、嬉しい気持ちもあったのではないでしょうか。

タイ料理もありましたが、普段食べ慣れない洋食も。豪華な料理に大興奮。

タイの伝統舞踊のステージもありました。
このような舞台を見ることも普段はないので、
熱心に見ていました。

22時過ぎにお開きとなり、それぞれの部屋でぐっすり眠りました。

翌12日。ベンさんとペットは遅くまで映画を観ていたようで起きてきませんでしたが、女子チームは朝6時に起きて、プールに泳ぎに行きました。

ビルの中のプール
朝早かったので、私たちの貸し切り状態!

みんな水着持参で

私は寒いと思わなかったのですが、子どもたちは寒い寒いと言って、早々に上がりました。残された私は、、、しっかり1時間泳ぎました。

8時には朝食会場前で待ち合わせ、みんなで朝ごはん。早起きして、プールでひと泳ぎ、そして豪華朝食ビュッフェなんて、夢の世界のようでした。

しかし、この朝食でまたしても珍事件が!

あまりにも広くて
見渡すことができない朝食ビュッフェ

ニサーが「これ取っていいの?」と。

ムーガタのビュッフェなどは行ったことがあるので、ビュッフェという概念自体は分かっていると思いますが、あまりにも豪華なビュッフェにどうしたらいいか分からず戸惑う子どもたち。ベンさんも合わせ、5人でくっついて回っていました。

神妙な面持ちで食べる。

最後、ニサーがおなかがいっぱいで、取っておいたマフィンが食べられなくなったようで、、、なんと元の棚に戻しに行ってしまいました。私は呼び止めるのが間に合わなくて、ニサーの後ろにいた他のお客さんもすごい顔で見ていましたが、、、近くにレストランのスタッフの方もいたので、片付けてくれました。
ニサーと、他の子にも、帰りながらこっそり教えました。初めてのことだから仕方ない!

12日は、チェンマイに戻る前に、昨年オープンしたSIAM TAKASHIMAYAさんの中にあるbanromsai shopを見学に行きました。

子どもたちはもちろんですが、美和さんも初めての訪問でした。
*オープニングの様子はこちら
https://www.banromsai.jp/photo_diary/?page_id=10755

シャトルボートでチャオプラヤー川を渡ります。

見るもの全てが珍しい

全てが初体験

バンコクの商業施設には写真スポットがたくさんあります。タイの人たちはSNSが大好きです。

逆光になって見えにくいですが
Takashimayaの文字の前で。

ショップでは、関係者の皆様がそろって私たちを出迎えてくださいました。

チェンマイで作られた商品がバンコクにも並んでいます。

banromsai shopを見学した後、オシャレなカフェに連れて行っていただきました。

写真を撮るための備品。

優雅なティータイムを楽しみました。

空港までの車の中、、、
死んだように眠るとはこのこと。

2日間といえど、かなり濃厚な時間を過ごし、体感では3泊4日ぐらいに感じる旅でした。

タイの裕福な家庭の子どもなら、こういう場所にも行くかもしれませんが、そういう子どもたちは、バーンロムサイの子どもが山岳民族支援で訪れるような場所には行くことはないのではないかと思います。反対に貧しい家庭の子どもなら、今回招待していただいたような高級ホテル、商業施設に行くことはないでしょう。バーンロムサイにいる子どもたちは、その両方を体験する機会があり、それはすごいことだと思います。

バーンロムサイの子ども(一部)は、両親を亡くし、小さい頃から寂しい思いをかかえ、病気とも一生付き合っていかなければならないということを思うと、こういう経験ができるからあなたたちは幸せね、と簡単に言えることではありません。

ただ、バーンロムサイにいていろいろな体験ができるということは確かです。私たちは見守ることしかできませんが、ここにいることで得られる経験を人生の糧にして強く生きてほしいと切に願います。

チェンマイ空港到着
コムさんが迎えに来てくれました。

やっぱり家が一番落ち着く!

山下曜子 | 2019/05/14(火)

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