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チェンマイのストリートチルドレン

久しぶりに来た冬のチェンマイ。
日本も寒波に教われましたが、チエンマイでも10度。みんな持ってるものを全部着込んで耐え…、、、
久々に晴れた気持ち良い朝、珍しく霧が立ちこめていたのが徐々に晴れ渡った土曜日。

霧が立ちこめるなんて珍しい

イチカワの横を通り抜けてダイニングに向かう

ダイニングと手前のプールサイド

この日は現地スタッフの大原さんと京子さんの3人でストリートチルドレンの支援をしている
アーサー・パッタナー・デック財団の方々を訪ねました。

チェンマイ市内の繁華街とスラム街の境目にあるドロップインセンター。3階建てビルの1階入り口はオープンな作りで、だれでも入りやすい雰囲気のコミュニティスペースには本やおもちゃなどもの棚があり、壁一面にアクティビティーや子どもたちの写真が大きな壁面アルバムのように貼られているのが印象的。足下には手作りの人生ゲーム風の双六があり、“ドラッグを進められ振り出しに戻る”や“刑務所に入って1回休み”など…彼らにとって身近なテーマが手書きの絵で展開されています。

センター長のポットさんはその道20年の大ベテランで、根っからのフィールドワーカー。ドロップインセンターの2階に住み、市内の青少年を見守る。チェンマイ市内にもいくつかのスラムがあり、それぞれに異なる特徴を持っており、アカ族やカレン族が多い等の無国籍問題や、ドラッグが蔓延している…等々。それぞれのスラムの特徴を把握した上で定期的にアクティビティを行なっているとのこと。

「市内での青少年のHIV感染が増えている」という彼の話は、バーンロムサイの現地マネジャー、ウェウから聞いてたデータと一致している。お互い性産業にかかわっている子同士がカップルになり…また仲間どうしてカップルになり…恋人同士は避妊要具を使わないのが愛の証という風潮があるらしい。
啓発活動は?との質問に、もちろんその問題が盛んな地域ではHIVに関係したアクティビティーを行なうが、「薬を飲めば発症しない、死なない」という部分だけが一人歩きしてしまうと、予防意識が薄れるので、難しい部分だとのこと。

「3日前も陽性と告知され、現実を受け入れられず3階から飛び降りた子がいた」とさらっと話す。ええぇ!!!と驚く私たちに「いや、結果的に本人はかすり傷で済んだけど、隣の家の屋根に穴が空いて…お菓子持って挨拶に行ったり、大変だよ」と。何事にも動じない凄みと貫禄があるが、笑顔は人なつっこく、とても気さく。未だに感染者が亡くなるケースも多々あり、母子感染は防げるとはいえ、HIV感染が大きな問題であることに違いはないと話してくれた。

「時代の流れと共に変化する社会問題にどう寄り添うか」、罰則や禁止事項を増やすのではなく、子どもたちの行動、考え方を受け入れた上で、どうすれば危険から身を守れるか?話し合える状況をつくり、信頼関係を築くことだ、と。当たり前のようで思春期の子どもに対してなかなか難しく、特に最近はSNSを介した様々な誘惑に対する対処が問題、と関係者は口を揃える。誘われたらどう断るか?身近な問題を劇にするワークショップなども開催しているとのこと。
そして、市内から30キロ離れ、チェンマイの郊外に同じ財団が運営する「子どもの家」では、現在10人の子どもたちが住み、代表のエーク先生と生活を共にしている。平日は学校に通い、手に職をつけるべく、木工の作業室があり、ミシンや染めのアトリエも完備。助成金と寄付での運営は、予算が減った場合人員を減らさねばならないので、ものづくりで自立の道を開く取り組みを数年前からスタートしているとのこと。

チェンマイ市内から30km、
のどかな田園の中にある「子どもの家」

犬たちの他に飼っている動物は鶏、烏骨鶏、
チャボ、豚。ドロップインセンター同様、
話に聞き入って、写真ナシ。

おかいこさんを育て、絹を作るための桑畑。糸をはき始めた瞬間に一匹づつ小さな枠に入れなければならないのだけど、平日にはき始めたから、みんなで作業…と思っていたのに、エーク先生一人で涙ぐましい作業をされたとか、、、

食べて!と集めてくれた桑の実が嬉しい。
シャキシャキして甘酸っぱい。

驚いたのは、昨年アメリカに済んでいる日本人の大工さんがこの「子どもの家」に指導に来られたとのことで…
彼はバーンロムサイの事知ってましたよ、鎌倉店の家具を作ったと話してました、と。
なんと、、、開店の時に看板と今も使っているベンチ、棚などを作ってくれた方でした!アメリカ経由で繋がったとは、これも何かのご縁。彼らの収入にもなるし、現在建築中のhoshihanaコテージの家具を作っていただくことに。まだ先のことですが…出来上がったら写真日記に載せますね。

日本人の大工さんとの作業風景

丁寧な仕事の大切さを学ぶ

自分たちで施設のキッチンもリフォーム

日本で手に入るような道具がタイにはないらしく、精密さに限界があるとのこと

←「私が育てたパクチーあげる!」と
バナナの葉で包んだパクチーを持って来てくれた
女の子に感激

↑上は彼女自慢の畑

「共同作業で畑は進まなかった」とエーク先生。個人所有にしたらやる気が出たと。ふぅむ。責任感…

市内のドロップインセンターと子どもの家を運営しているタイのアーサー・パッタナー・デック財団。
ホームページはこちら:http://vcdf.moo.jp/

現地スタッフ同士は以前から交流があった事が分かったのですが、昨年名古屋市蟹江の「United Bamboo」のオーナーさんが「同じチェンマイで活動されているので」と大阪カルナーの会の方に声をかけてくださり、お話会に来てくださったのがきっかけでした。ご縁に感謝です。ありがとうございます。

沢山の目から鱗とすばらしい活動に触れた一日
帰り道の夕陽もきれい

4月の夏休みの間、ホームの自立事業、プロダクツの縫製場やhoshihana villageのオーガニックファームに1人づつ研修に来てもらう案も出て、バーンロムサイの子どもたちと他の財団の子どもたちと一緒に働く始めての試みが始まる予定。

バーンロムサイでもよく聞く「キッキヤット」、タイ語で「怠け者、怠けてる」という意味らしいのですが…興味ある事にはグッと力が入るが、興味ない仕事ははかどらず困っているという。うちと同じ!職業訓練。手に職。言うは易しだが、お互いに思春期を抜け出したばかりの子どもたち…初の取り組みやいかに?こちらもまたご報告いたします。

…ということで、プロダクツやhoshihana villageが子どもたちの職業訓練の場として機能し始めている。活動を継続できるよう、気合い入れて作ろう〜!!!精一杯売ろう〜!!!と気持ちを新たに引き締め、3月からのイベントシーズンに備えています。

みなさま、今年もよろしくお願いします。

久しぶりに古布のポーチや名刺入れも登場予定、
台紙に貼って準備中

裂き織りのリーダーキットさん、着々と春色の
バッグやポーチを織り上げ中。
こちらはピッチの“指示書”です

度々日記に登場する棟梁のチャイさん。
バーンロムサイの大工チームもコテージ建設中。
屋根の構造を打ち合わせ中。Tシャツがカワイイ

いつも現場にかかっている”チャイさんバッグ”は
カレン族定番の形。落ちついた色の古布で15個限定、一点もので4月末頃日本入荷予定

大工さんたちの現場。
10時のおやつは欠かせません!↓打ち合わせでも「ちょっといいかな」といそいそとお菓子や大好きなドリンク剤を買いにいきます

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今年最初の企画展は3月18日(金)スタート、三鷹の「デイリーズ」にて。
近くなりましたらまた「お知らせ」に載せますので、ぜひお立ち寄り下さい!
子ども連れのお客さまが多いとのことで、キッズアイテムも少しですが出す予定です。

名取美穂 | 2016/02/01(月)

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