アーティストの相田ちひろさんとホンさんが毎週、バーンロムサイの子どもたちに向けて行っているアート教室、「シラパの部屋」（SHINRAPA=タイ語で「美術」のこと）。4月3日にお届けした「SHINRAPA!! NEWS Vol.1」に続いて、絵画や陶芸、写真や"ツリーハウス"作りにはげむ子どもたちの様子を、ちひろさんとホンさんの語りでお伝えします。

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SHINRAPA!! NEWS Vol.2

自由な発想力を基に子どもたちが少し苦手な自主性、責任感、持久力を高めるためのプログラム、それは、自分から「やってみたい」と言い出した言葉に責任感を持たせ、自分の力で完成させるプログラムです。私たちは、やり方を教えるのではなく自分で考えて決断し実行出来るよう後押しする手伝いをします。そんなみんなのがんばりをお届けします。（相田ちひろ・ホン）

☆プロイ（13歳）
「よくはわからないけど、光の方向や反射について考えるだけでちょっと違う写真が撮れるんじゃない？」とのホンのアドバイスに一日中腰をかがめて撮影していたプロイ。

どんな写真を撮ってたかというと、、、

こんな風に同じ器をモチーフに色々なモードを試したり、、、、これだけで13枚。

プールのそこにくっつくカエルの卵？と水の反射を捉えてみたり、、手前の蟻にレンズを合わせて後ろの葉や蟻をぼかしたり、、、していたようです。

☆スラチャイ（17歳）

資料の集め方、調べ方、必要な木材の計り方、スケッチの仕方、教えても教えても、こんなのすぐできるよと答えるばかりで実行しないスラチャイ、先日のスラチャイのラフスケッチを簡単な図にし手渡し、もう少し細かいデザインを考えたら？と提案したらすごくつまらない普通の家を描いた、、、のでツリーハウスは自由な発想でもっとおもしろくていいのではとさらにこちらから資料を手渡すことに。、、、見入っていた、、、自分のことは自分で調べる、、、いつできるようになるか心配です。

そして用意してきた新たなスケッチ、うーんだから高さ測りなさいって言ってるのにー。

頭の中でのイメージ。計算が苦手なようで、実際に線を引いて測ってみることにしたようです。必要な材料を日曜日までに準備できるよう書き出して、麻生さんに購入について相談すると約束しました。

☆ガノック（13歳）

今日はめずらしく、途中で「集中できないよ～」ともらしたガノック。そこで、色々違うことを試したようです。

アームの持ってきた化粧セットを使ってアイメイクの練習？

ちびっ子チームの次の企画用にホンが作ったお面の型に加工。

こういう日もある、こういうことも必要ですね。

☆ミウ（14歳）

シラパの部屋に毎週末貼り出す新聞作りを始めたミウ。ペンやはさみといったミウ専用の道具を渡したら、使用後丁寧にロッカーに片付けていました。今は、継続できることを祈るのみです。

☆アーム（17歳）

テンナー（化粧をする）企画を打ち出したアーム。シラパの部屋なのでてっきり顔のペインティングかと思ったら、本人はいたってまじめなお化粧コースを開いて、お化粧の仕方を習おうとしたらしい、、、まじめなお化粧、、、「そんなの教えられないよ」とホンが困って回答し、普通のお化粧は、いつでもできるんだからここではもっとコンテンポラリーなペインティングにしたら？とアドバイスしました。顔のコピーを手渡し、２つのデザインが完成しました。

おもしろいと思うのですが、本人曰く継続の意志は無いそうです。それより、ミウの新聞作りが気になり、自分がやったらもっとうまいので自分にやらせてと交渉中。来週は、どうなるのでしょう？

☆ゲン（13歳）

前回、頭にかぶる鳥かごを提案し、今日は木の廃材を使ってやってみる予定だったゲンですが、大工さんに廃材も貸せる道具も無いと言われてしまい、がっかり顔で戻ってきました。紙の廃材を一度水に浸してちぎってカゴに貼付ければ？これでもできるじゃない？と提案するとノリノリではじめました。ゲンが乗ると、ゲンうるさいと周りから野次が飛びます。

（撮影　プロイ）

☆ボーイ（13歳）

ゲンの楽しそうな様子に引かれて入って来、「紙を水に浸して細かく手でちぎるのよ。」というアドバイスを一向に聞かずにはさみで四角く切って制作したところ、全てバラバラに剥がれ落ちてしまったボーイ。「なぜ失敗したのか、どうしたらできるのか自分で考えなさい。」と言われ、必死にやりなおしていました。

☆ゴイ（16歳）

ホームステイ先からひさしぶりにバーンロムサイに戻ってきて、きれいなペットボトルが沢山あるのに感動したようで、ペットボトルを使ったリサイクルの机とのれんを作りたいとスケッチを仕上げたゴイ。必要な道具はセロテープ、セロテープでぐるぐる巻いてくっつけるそうです。もう少し丁寧な作り方として釣り糸、テグスの使用を提案してみようと思います。

☆ダーオ（12歳）

久しぶりにシラパの部屋にやってきたダーオ。

何やらこねてこねて、、、

パンパンパンパン、、　　　ニョーニィーヨー　で、完成したのは、、、

「う○○ではありません、アイスクリームです。（本人談）」きれいに彩色したらかわいくなりそうですね。

☆メーレック（14歳）

沢山焼きあがった素焼きの作品を前に笑顔のメーレック。この上に釉薬で彩色してからもう一度窯に入れて完成なのですが、2個目で「もうあきた、後はやっておいて」と帰ってしまいました。手先が器用なのに物を作ることは好きではないというメーレック、本当は好きだけど素直に言えないのだと思います。そういう年頃ですからね、また、気晴らしにきて完成させるでしょう。

☆タン（13歳）

顔に似合わず（失礼）、繊細なタン。２～３年前に自分の顔を描く紙に顔を描き入れずに違う作業に没頭し、オンに豚の鼻の顔のタンを描き入れられたのに気がついた時に「僕の鼻は豚じゃない！！」と泣きながらシラパの部屋を走り出て行ってしまったことが忘れられません。何をしようか、、、思いつくまでとりあえずゲンの真似をしたり陶芸をしたりしているようです。

☆13歳以下のグループ

男の子たち（パヌ8歳、ペット8歳、タム9歳、ベン10歳、ビー11歳）、今日は朝から戦闘モードのちびっ子軍団。使い古しの手漉き紙を使って戦闘グッズを完成させました。時間10分前にきちんと片付けもできました。

女の子たち（アーパイ7歳、ペン11歳、ニサー8歳、ジンダー10歳＋ガンニガ18歳）は、今日は素焼きの彩色です。「私の作品またあったー」という一言とともに次から次へと彩色していくペン、後で「私の作品無いー！！」年上の子の悲鳴が、、、油断も隙もないペンです。アーパイは彩色が早く終わったので、お兄ちゃんたちの真似をして使い古しの手漉きの紙を水につけていました。