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タンの手紙

食堂で男の子たちと話をしていると、後ろの方で「ここの綴りが間違ってるぞ。ここも母音の位置が違う。」というオンの声が聞こえてきました。振り返るとオンがタンの書いた文章の間違いを指摘しています。2人に「宿題?」と聞いてみると、「ポンパン先生へ手紙を書いたんだ。」とタン。2人は今年から去年まで通っていた小学校とは別の中学校へ通い始めたのですが、タンは去年まで通っていた小学校(ホームの子どもたちのほとんどがこの学校へ通っています)の教頭先生でとてもお世話になったポンパン先生に手紙を書いたのだそうです。オンの横からタンの書いた手紙をのぞいてみると、「ポンパン先生お元気ですか?タンは元気です。シリピンムアン小学校の様子はどうですか?ナワミン中学校は暑かったり寒かったりです。・・・」などと、綴り間違いのほかにも暑かったり寒かったりはナワミン中学校というよりはチェンマイ全体でしょ?とちょっとしたつっこみどころが満載のかわいい文章が書かれていました。


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子どもたちはよく先生に手紙を書くのかなと思い、「みんなよくポンパン先生に手紙を書くの?」と聞くと、すかさず「もうすぐタンの誕生日だからお小遣いがほしくて手紙を書いているんだよ。ポンパン先生はいつも子どもたちの誕生日の日には少しだけお小遣いをくれるんだ。絶対にそれがねらいだね。」とオン。タンは「違うよ。ただポンパン先生は元気かなと思って手紙を書いただけだよ。」と反論していましたが、実は僕も手紙の最後に方に書かれていた「もうすぐタンの誕生日がきます。」という一文は、前後の文章の流れからして不自然だなとは思っていました。本当にそんな気がなかったらタンには悪いですが、僕もオンの意見に賛成です。ただ、あからさまにおねだりをしているような文章ではなかったし、ポンパン先生もこんなかわいい手紙をもらったらきっと嬉しいでしょう。タンの本心は分かりませんが、タンは誕生日のお小遣いをもらえるのでしょうか?


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鈴木 寛人|2010/12/08 (水)

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