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神頼み、、、もっと気持ちの良い日本になりますように!

今回政府が実施する「子供手当」について、先日のNHKの番組を見て思ったことがある。これだけのお金が子どもたちに配られる前に、政府としては「なぜ今この政策が必要なのか?」と言う事をもっと国民に知らしめるべきである。「子どもは将来の宝である。故に子どもの教育は親に任せるだけではなく社会全体で育てて行こう!」と言う理念を国民全員が共有する必要があると思う。そうすればムーヴメントとしての「子どもを大切に!」と言うメッセージが多くの人たちに伝わり、子どものいない人たちも納めた税金がその様な目的に使われると分かれば納得するはずである。

国の財産である子どもに関して今の日本はすべて「親任せ」。おまけに父親不在(単身赴任、多忙等)の家庭も多く、親は子どもを育てる精神的+経済的なゆとりがないのが現実である。また多くの母親は子どもの教育費を稼ぎ出すためパートに出ざるを得ない。これらの親や社会にも半放任された子どもたちは一体どういう大人に育つのか?昔は少なくとも地域がもっと子育てに参加していたし、他人の子どもを叱れる環境もあった。このままでは彼らの将来は何とも暗い、と言う事は日本の将来も暗く先細りとなってしまう。

以前このホームページでも書いた事があるが、私の娘は大学5年間をドイツで過ごした。この5年間大学に収めたお金は年間40マルク(1988年レートで約4000円)の医療保険費のみである。5年間で2万円!何と親にとってはありがたいことか!おまけにドイツの大学では勉強だけでなく実技+実務を習得するので卒業と同時に就職しその日から働けるスキルを身に付け「働き手=納税者」となる。ちなみに多くのヨーロッパの国々では「子どもは国の財産」との考えの元、教育費は小学校から大学まで無料であると同時に専門学校、職業訓練校の選択肢も多くある。日本もドイツも敗戦から、戦後復興~経済大国へと歩んできたが日本との大きな違いは長期計画の一環として「子どもの教育」に力を入れて来た事であろう。

東西ドイツが統一を果たした時、旧東ドイツ国民をサポートするために旧西ドイツ市民には課税された。目的がはっきりしていれば国民も納得する。少なくとも今までの日本の政府には目的をしっかり伝える努力が足りなかった。国民不在の政治がおこなわれてきたのは事実。目先のことだけを考えての今までの政策を一新する機会が与えられた今、ゼロからの出発、見直してほしいことが沢山ある。その為に国民も他人任せにするのではなく、一人一人が「気持ちの良い社会」を作ろうと同じ方向を向き、努力をしなくてはならない時が来たのだと思う。そろそろ「モノカネ・勝ち負けの時代」から抜け出したいと考えている人の数も増えているはず。いろいろなハンディを持っている人がいると言う事実を見据え、彼らを上手く社会に取りこみ、働ける環境を作れば、彼らは社会のお荷物ではなく「働き手=納税者」となりえる。その彼らに技術や仕事を教える人を増やすことで雇用も増える。

とにもかくにも今の日本、見本となる理想の姿で生きている人が少なすぎる。アパレルメーカー「エスプリ」の創設者はアルジェンチンの広大なる原野を買い上げ、ナショナルパークとして未来永劫にその土地が自然のまま保たれるように現在自身もその土地に住み環境を整えている。「ベネトン」のベネトン家も同じような事をしていると聞いたことがある。日本でもきっとこのような生き方や思想を持っている企業のトップやお金持ちも多くいるはず(?)、もっとメディアは「謝罪する企業のトップ」ではなくこのような「善行」のニュースを流し、「こんな人もいるのか!」「そんな企業もあるのか!」と日本国民のモチベーションを上げてもらいたい。

何故、経済大国と言われGDP世界第2位まで上り詰めた国でこんなにも多くの貧困層が増えてしまったのか?それは政治の誤りであり、すなわちそれらの政治家を選び放置して来た国民の責任であり、また選挙に参加しなかった国民の怠慢でもある。今回多くの日本人が今後の日本の将来に今までと違う何かを期待しているよう雰囲気が感じられるような気もするが、、、、、、

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名取 美和|2009/10/10 (土)

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