嬉しい季節到来
一段と暑くなっているチェンマイに少し遅れをとりつつもやっと春めいて来た日本。夏大好き!というスタッフが多いバーンロムサイ、寒さでつり上がっていた目も穏やかになる季節。各地でチェンマイから到着したアイテムを販売する展示イベントが開催されています。
時々搬入や販売のお手伝いをしにギャラリーさんにおじゃまさせていただくのですが、古民家や昔ながらの長屋を改装したショップを多く見かけます。
↑ 大阪の<Gallery Phteah>は昔ながらの長屋街にあるカフェギャラリー。
土間だった部分で15日(日)まで商品を展示販売させていただいています。
↑ 寺家町の<Gallery Earth Vision>は山の上の一軒家。
以前は炉端焼き屋さんだったとのこと。
左の写真は昨年の展示会の時のもの、今年は右の写真。
こちらも15日(日)まで開催中です。
バーンロムサイの日本事務所がある逗子も以前は避暑地として別荘や立派な家が多かったのですが、老朽化した日本家屋の維持が大変なのでしょうか、どんどん減っているのが残念…。小さな民家はかわいらしく手直しされ、お店にする若い子たちが増えているのは嬉しいのですが、古い立派なお屋敷が取り壊されているのを見るのは心が痛みます。
開園当初の1999年頃はチェンマイにも古くから伝わる北タイ建築<Lanna>スタイルの家が多く見られました。チーク材で作られ、独特のオーナメントが掘られた壁面や天井が美しい高床式の住まいは、土地の気候に合わせて風通しも良くとても快適。
そんなステキなランナースタイルの家が、実はホームの敷地内にあるのです!3月15日の写真日記でも現地ショップの事が書かれていますが、みなさまにはおなじみの<子どもたちが絵を描いたりする創作スペース>は、タイ式家屋の高床部分を利用しています。2階は今までスタッフが使用いましたが、せっかくなので隣の工房で作ったアイテムを置いてショップにしよう、という話しが出て半年。棟梁チャイさんと村の大工さんチームで修繕し、4月20日に完成予定。行かれる方はぜひ天井も眺めてみてください。
↑ 現地ショップ奥の部屋。
天井一面に龍とタイらしい植物柄の細工が施されています。
ほんの数十年前に作られた様々なモノたちが見直され、修繕され、これからも大切に使われていく様を見守れるのは嬉しいこと。バーンロムサイを始めるずっと前…1980年頃から10年ほど、母、名取美和が経営していた骨董品のお店の買付にヨーロッパ各地ついて行きましたが、1800年代のビーダーマイヤーの雪車や、ジョージアンの絹のスカーフなどと出会うと心躍りました。現代では考えられないような時間の流れで生きていたその頃の職人たちが作ったものは長い年月を経た今でこそ、ものすごく輝いて見えます!今新しいものでも、後にはアンティークになるのですから…そう思うとモノを買う時の意識も少し変わってくるような気がする今日この頃です。
バーンロムサイの古布スカートなどに使っている少数民族の古い衣装なども、着られなくなったら縫い目をほどいていただき、新しい何かに生まれ変わってまた長年大切にされる事を祈りつつ、これからも丁寧なものづくりを心がけたいと思います。
名取美穂 | 2012/04/11(水)
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